交通事故にあってからでは遅い!覚えておきたい損害項目の内容

交通事故21

交通事故が起きたとき、被害者は加害者に事故のせいで起きた損害の賠償請求をします。しかし、実際には、損害賠償請求できるものとできないものがあります。交通事故による損害と法律的に認められ、賠償できると定められた項目が損害項目です。

できることなら損害はすべて請求したいものです。ここでは、損害項目の内容について解説します。

交通事故の前触れに気がつく方法

交通事故による損害項目の種類

交通事故の被害者になったときには、さまざまな損をします。損の内容は個人の事情によって変わってきます。交通事故損害項目では分類される損害の分類は三つです。一つ目は積極損害と呼ばれるもので交通事故被害のせいで実際におきた出費です。

二つ目は消極損害で、交通事故に合わなければ得られるはずだった利益のことです。三つめが慰謝料で交通事故によって受けた精神的な苦痛が原因で起きた損害のことです。

積極損害の内容

交通事故にあったために実際に出費する必要があった損害のことです。積極損害の内容は非常に細かく定められています。主な項目は治療費、付添看護費、雑費、交通費、葬祭費、装具費、その他です。

治療費

治療費は交通事故のせいで負った怪我の治療にかかった費用です。医療機関に交通事故被害による治療であることを申し出ます。ほとんどの場合、加害者がかけている任意保険会社からの支払いになります。治療費の範囲は、症状が安定して、それ以上治療の必要がないと医師が判断するまでの治療費です。

治療費は全額が損害賠償の対象になります。もし、この段階まで治療が進んでも不具合が残って改善の見込みがない場合には、後遺障害の問題になります。治療費の中には診断書作成費用なども含まれます。治療費に関しては加害者側の保険会社から、本当にその治療が必要だったのかが問われるケースもあります。

付添看護費

交通事故にあったためにけがをして入院したり通院したりするときに一人では困難な場合には付添が必要になります。付添看護費は付き添いのためにかかった費用です。付き添いが必要かどうかは医師が判断します。医師が付き添いは必要なしとしたにもかかわらず、付き添いをした場合の費用は損害項目には入りません。

金額には一定の基準が定められていて、日額計算をします。家族が付き添いをした場合には、日額5500円~7000円程度です。

雑費の内容

雑費は日常生活では必要なく、入院や通院のためだけに購入したものの費用です。本来は購入金額を明記した領収書が必要です。しかし、非常に細かい物品も含まれるため概算金額を請求します。入院の場合には、1日に1400円から1600円程度といった相場が決められています。

交通費

通院のためにかかった交通費のことです。公共交通機関は全額認められますが、タクシー料金はタクシーが必要なときのみ認められます。自家用車の場合にはガソリン代,高速道路料金,駐車料金の実費が認められます。このため、こまめに領収書を請求しなければなりません。

葬祭費

死亡事故であった場合には葬祭費も請求できますが、一定の基準が定められています。盛大な葬儀などが行われた場合には、基準値以上の金額は被害者側の自己負担となります。

後遺障害などにかかわる費用

高度後遺障害が残った場合には家の改装費や車の改造費も一定の基準内で請求できます。改装内容や改造の内容も定められています。無用な改装や改造は被害者の自己負担になるので要注意です。そのほかにも義足や車椅子、補聴器、入歯、義眼、かつら、眼鏡なども一定の基準内で認められています。

基準が定められているので、高価なブランド品やぜいたく品と考えられるものの場合には全額請求することはできません。交通事故被害に遭ったために余分にかかった学費や弁護士費用なども一定の基準内で認められています。

消極損害休業損害

交通事故被害者になってしまったために、本来得られた利益が得られなくなったときの損失も請求できます。治療中の休業などによる損失や後遺障害によって廃業や退職を余儀なくされたり時の損失が対象です。その後の人生において起きる損失を定められて計算方法で算出します。

一般的な消極損害休業損害

給与所得者の場合には、雇用主から事故によって減額となった給与を証明してもらわねばなりません。自営業では被害者の帳簿や確定申告を資料として損害額を算定します。専業主婦などの場合にも日額や年額基準が定められています。

もし、交通事故被害者が無職であった場合は休業損害とは認められません。しかし、事故当時無職であっても就職が決まっていて、事故のために入職が遅れたという場合には、遅れた期間分の収入は休業損害の対象になります。

逆に、事故当時給与所得者であっても、定年退職などが決まっている場合は退職予定時期までの収入が休業損害になります。

後遺障害または死亡による逸失利益の計算方式

交通事故によって後遺障害が残った場合には、その後の生涯にわたって起きる損害を一定の基準によって算出します。死亡事故の場合にも、その人が存命で働き続けた場合に得られるはずだった収入を算定します。性別や学歴なども考慮の対象です。

基本的には67歳まで働けた場合を想定して損害額を計算します。基本的な計算式は「基礎年収×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数」です。計算ベースになる基礎年収や労働能力喪失率なども細かく定められています。

ライプニッツ係数とは日本の法定利率5%を長期間の複利方式で金額を算出するための係数です。非常に高額の請求になることも想定されます。

慰謝料の内容

慰謝料は事故によってけがをした場合の怪我に対する慰謝料と、後遺障害が残った場合の後遺障害に対する慰謝料を分けて考えます。怪我に対する慰謝料の計算基準は怪我の重さと入院日数です。後遺障害に対する慰謝料では障害の等級などをもとに一定の計算基準が決まっています。

被害者の状態によっては高額請求になることもあります。

請求額減額の項目

交通事故被害者が損害を請求した場合にも、該当する交通事故の過失割合が問題になります。もし、被害者の方の過失割合が1割だった場合には過失相殺として、全請求金額の1割が減額されます。そのため、警察の実況見分など事故状況を証明するものは被害者にも加害者にも非常に重要です。

また、損害賠償金額確定前に加害者から被害者に見舞金など何らかの支払いがされていた場合には、その金額が損害賠償金額から減額されます。

参考...弁護士法人アディーレ法律事務所